ゲーム中のVCはしないと決めた日

ネトゲをしているといろんな人に出会う。

良い人もいれば悪い人もいるし、強い人もいれば弱い人もいる。

寛容な人もいれば、文句ばかり言う人だっている。

 

ネトゲは世界の縮図だ。

ゲームという狭い世界にはいろんな人が住んでいて、各々が好きなように過ごしている。

ゲームを楽しむ人もいれば、退屈だと悪態をつく人もいるのは当然のこと。

人生ってそういうものだからね。だから文句を言うのは悪いことじゃないと思う。

 

でも人生とは違い、ゲームは変えがきくもので。嫌なら他に行けばいいだけの話。

少しの手間をかけるだけで違う人生を生きることができるのがゲームだ。

だからわたしもいろんなゲームを転々としてきた。

以前も書いたかもしれないが、わたしがゲームを辞める理由にはいくつかある。

一番多いのはゲームに飽きた、詰んだ場合。

十分遊んだか、遊んでつまらないと感じればやめるのは自然な成り行きだろう。

そして詰んだ場合もまた、やめるには十分な理由なんじゃないかと思う。

それ以上先に進めないのであればやめるしかない。仕事と同じことだ。

 

次いで多いのが人に疲れた場合だ。

情報収集が好きなわたしはWIKI掲示板で情報を集めることが多い。

ともすればネガティブな書き込みにも出くわすもので……。

どんなゲームにも職叩きや晒しなど、他人を不快にさせる書き込みが後を絶たない。

そういうものを見るたびにやる気を失ってしまい、引退することになる。

 

 

だから最近はわざわざ情報を探さず、公式の情報と偶然目にしたものしか接種しないようにしている。そうすることで最新の情報に置いていかれるのと引き換えに、心の平穏を得られるようになった。

 

 

だが、どんなに努力しても避けられないものがある。

友人や知人からのテロ行為だ。

 

ゲーム中に口が悪くなる人はままいる。(とくにFPSなどのvP界隈に多い)

厄介なのは、ゲーム中に暴言を吐いたり文句の多い人でも、普段は穏やかであることが多いということだ。

つまり実際に一緒に遊ぶか、プレイしているところを見てみないと分からないのである。

 

 

 

昔とあるネトゲでIDに誘われたときの話。

難易度は中くらいだがギミックが多く、覚えないと難しいIDだった。

何の情報も持たない状態で行けるIDではない。わたしは「初見なので」と断ったが、ギルメンが「大丈夫だから行こう」と譲らず、根負けして行くことになった。

 

わたし以外はみんなVCを使っていて、そこで指示をもらうようになっている。

人数は足りないので外部募集だ。初見でもいいと言うからてっきり練習目的だと思い、メンバーが集まるまでの間、せめてギミックだけは覚えようとネットの記事を読んでいた。

 

 

「そろそろメンバーが集まりそう」という声に視線をゲーム画面に戻す。

そこで初めて気づいた。募集要項がクリア目的となっていたことに……。

戦慄する。集まった人の中にはわたし以外にも初見が2人もいたが(事前にチャットで話せる)、大した説明もなくスタートしてしまった。

結果はご察しの通り。

わたし含む初見勢はあまり上手く立ち回ることができず、失敗してしまった。

 

そのIDには復活制限というものがあった。

復活できる上限を超えてしまえば、死んでしまっても生き返ることができない。

だから死亡回数はとても大事なのだが……。

とある初見さんがミスを連発し、1人で相当数の復活権を消費してしまったのだ。

 

 

当然だよね。情報を集めていたとしても、初見で上手く立ち回れる人なんてそういるもんじゃない。それができるんならゲームが上手い人なんだろう。

でもそういう人って一握りだと思うんだよね。一度に全部覚えられるわけじゃないし、タイミングはやって覚えるしかないものだから。
そもそもクリア目的に初見を入れてる時点でこちらの落ち度なわけ。

 

だけどヘッドフォンから聞こえてくる声は罵詈雑言だった。

いや、実際にはそんな酷い暴言を吐いているわけではなかったが、ミスをした人に対して相当の文句を連ねていた。聞くのも嫌になるくらいに。

もちろんミスをした初見さんには聞こえていないものだったけども。

 


その件があってからというものの、ゲームに入るのが辛くなってしまった。

ゲームにインすれば件のギルメンにも会うことになる。それが本当に嫌で、すぐにそのギルドを抜けた。そしてそのままゲームも引退することになった。

 

 

 

考えて打てるチャットとは違い、VCは脳直で会話することが多くなるものだ。

ゲーム中となればなおさらその傾向は強くなり、よって本性が出やすくなる。

だからこそ発する前に一呼吸置いてほしいと思う。

 

わたしも口が悪くなるほうだから他人のことは言えないんだけど、それでも一線は越えないようにしているつもりだ。何を言うか分からないからVCはしないようにしているし、チャットはエンターを押す前に一呼吸置くようにしている。

 

まぁわたしの場合、暴言というよりもネガティブ発言(もう無理、もう嫌だなど)を連発して仲間のやる気を削いでしまうタイプなんだけどね。

それで過去に怒られたことがあって、二度とネガティブ発言はしないように努めている。

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