先日、たまたまテレビをつけたらやっていた『おかえり、こっち側の集い』
MCにオードリーの若林さんと水卜アナを構えて、こっち側のゲストを迎えるトーク番組らしい。今回初めて観たのでらしいとしか言えないが……。
この番組を観るまでは陰キャを「こっち側」と表現するということを知りませんでした。
なんだかオタクぽい表現のしかたに好感がもてる。これぞ陰の者って感じだ。
でも人によってはなにが「こっち側」なのかって変わらないか?
正直なところ、芸能人なんて多少陰ぽいところがあっても根は陽だろと思っていました。
だって本当のこっち側の人間は、人前に出る仕事なんて絶対にできないから。
でも話を聞いていると意外とみんなこっち側で……。
芸能界にいるこっち側の人たちはオンオフを上手く切り替えているのかもしれない。
でもそれってすごく難しいことだと思うんだよね。
わたしもオンオフを切り分ける人間だけど、あくまで仕事とプライベートを切り分けるだけで、人格を切り分けるなんて絶対に無理だもん。
自分のなかにいない人格をどうやって作り上げているんだろう?
オンオフの激しい人の話が出たときに真っ先に思い浮かんだのが最俺のキヨさんでした。
動画ではめちゃくちゃ賑やかで、陽のなかの陽って感じのキヨさんも、リアルでは大人しくて喋らない陰の者だっていうから驚く。
こっち側の人間がどうすればあんな風になれるのか、ぜひご教授願いたいものである。
アドリブに弱いって話も、こっち側の人間ならば共感しかないんじゃないかと思う。
アドリブに弱いから会話が苦手なわけで、会話が苦手だから友だちができない。
そういう負の連鎖のなかに生きているのが「こっち側」なのだ。
電話をかけてくる人も嫌いで、過去に「電話じゃなくてメールにしてね」と言ったのに、しつこく電話をかけてくる人がいたときは着信拒否をしてしまったこともある。
なんでアドリブが苦手なのかっていうと、誰かが言った「正しい正解を考えすぎてしまう」というのが大きいんじゃないかと思う。
相手が何を求めているのかが分からず、正解を考えていたら話が変わっていた、なんてことは数しれず。そのせいか「つまらなそう」と言われたり、無口だと思われたり……。気を使いすぎて頭が痛くなったりするんだよね。
逆にすぐに返事しなきゃと思ってあたりざわりのない事を言うと、話題に沿っているはずなのに会話が終了しちゃうこともあって。そんなことが続くと何も話さないに落ち着くのは自然な流れだと思う。
だから予定にない人を呼ばれるのが嫌というのもすごく分かる。
でもわたしの場合はドタキャンはせずにそのまま行って、他人行儀に接して帰る、かなぁ。
初対面の人とすぐ打ち解けられる人っているけど、あれって才能だからね。
ちなみにわたしは初対面の人に馴れ馴れしくされるとシャッター降りちゃう人です。
当然だけど、同じこっち側の人間でも意見が分かれることもある。
たとえば今回のゲスト、野間口さんと高木さんでは考えかたが少し違うような印象を受けた。
野間口さんは飲み会に行きたくないから、打ち上げの日に仕事が入ると断る口実ができて嬉しいらしい。わたしも同じタイプだからこの意見には同意しかない。
ただひとつ違うのは、わたしは断ることに気まずさや申し訳無さは感じないってことかな。
その人とどういう間柄かにもよるけど、仲良くしたいと思える人でなければ断ることに心苦しさはまったく感じない。だから正当な理由がなくても気にせず断ります。
でも歓迎会とかだと断れない雰囲気になってすんごく迷惑なんだよね~。
歓迎会とか送別会とか絶対にいらない文化だと思う。マジでやめてほしい。
逆に高木さんはご飯に誘ってほしいタイプらしく、わたしとは考えかたが違うなと感じた。
結局、友だちやら恋人やら、そういうのってあっち側のなかで回ってるんだよね。
若林さんのいうとおりだと思う。この高い壁はどうやっても乗り越えられない。
お金と同じよ。持ってる人のなかで回ってるだけで、持ってない人には回ってこない。
そういうものだよね。
あっち側に憧れないことはないんだけど、こっち側で良かったなって思うこともあるから、どっちが良いともいえないものだね。