とつぜんですが、読書感想文を書いたことはありますか?
私は数え切れないくらいあります。小学校で、中学校で、高校で。
なぜかは分からないけど、行く先々で読書感想文を求められ続ける人生でした。
私の人生は読書感想文といっても過言ではありません。
……さすがにそれは過言でした。
『わたしの恋はホッチキス』みたいなノリで書いたけど、読書感想文ってただの本の感想文だしな。人生とは1ミリも関係なかったわ。
そもそも、なぜ読書感想文を書かなければならないんでしょうか。
自分の思いを他人に伝えるのが苦手な私にとって、読書感想文は苦痛でしかありません。
先生も子どもの書いた感想文なんか読んでいて楽しいのかな。下手したら自分の知らない本の感想文かもしれないのに、そんなものを読んでも面白いとは思えないんだけど。
でも最近、気づいてしまったんです。なぜ読書感想文を書かされるのか?
本を読んで子どもが何を感じたかなんて先生にとってはどうでもいいことだろうに、授業だけでなく、夏休みの宿題でまで感想文を書かせる意味とはなんなのか。
それは本を読んだという証拠を提出させるためだった。
そう考えたらすべてに納得がいきます。本を読んでなにかを感じただけでいいはずなのに、わざわざ感想文を書かせるのは本を読んだという証明のためだったのです。
もちろん子どもに本を読ませるという目的もあったんだろうと思います。だからこそしつこいくらいに書かされ続けたのでしょう。
ちなみに読書感想文はその名のとおり感想を書くものですが、なにを勘違いしたのか、ひたすら本のあらすじだけを書き続けていました。小学生のときも中学生のときも、長いあらすじの最後に「面白かった」「良かった」だけの薄っぺらい感想を付け足していた気がします。
もしかしたら無意識のうちに読書感想文を提出させる理由に気づいていたのかもしれません。
しかもそんな馬鹿みたいな感想文を提出してもたまに漢字を訂正されるくらいで、一度も注意されたことがないんだから、やっぱり先生もたいして読んでないんだなって思いました。
誰得なの、読書感想文。